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Jリーグ 2年前

浦和レッズ、ゴール量産のポイントとは? 「責任を感じていた」江坂任、待望の初勝利をもたらした「嫌なところを突く攻撃」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「相手の嫌なところを突いていく攻撃ができた」



「ホントに決めきれない試合が続いていたので、自分もすごく責任を感じていた。内容がいいということなんだと自分たちに言い聞かせて、それを結果につなげるしかないっていう強い気持ちで入った。結果が出てよかった」

 J1優勝への3年計画を掲げる浦和にとって、今年は集大成のラストイヤー。リカルド監督も「タイトルを獲得するにはリーグ戦で70得点前後が必要」と開幕前に強調していた。だが、現状では5戦終わってわずか5ゴール。2~3点ペースを積み重ねていかなければ、残り29試合でその数字には到達しない。

 この先、昨季9ゴールのユンカーの復調は見込めるだろうし、今後の補強もあるはずだが、それでも日本人選手の誰かが2ケタをマークしなければ、高い領域に達するのは難しい。その担い手になり得るのは、やはり江坂しかいない。そう言っても過言ではない。

 ただ、彼は爆発的なスピードや個の打開力でゴールを重ねるタイプではない。やはり湘南戦の得点シーンのように、チーム内での共有があってこそ結果を残せる。いかにしいて複数人が連係・連動してフィニッシュの形を作れるか。彼自身が確実に仕留められるのか。そこがゴール量産の大きなポイントになってくるのだ。

「今日は自分たちがしっかりとボールを握って、相手の嫌なところを突いていく攻撃ができた。そこは自信になります。この勝利で勢いも出てくると思うんで、次に生かしたい」

 その言葉通り、湘南戦で見えた得点への形をこの先につなげていくことが肝要だ。フィニッシャーとして重責を担う背番号33のさらなるブレイクが大いに待たれる。

(取材・文:元川悦子)

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