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Jリーグ 2年前

清武弘嗣が語る好調・セレッソ大阪の現在地。「いろいろ混ぜながら戦っている」。勝負を決める「細部のこだわり」とは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

勝負を決めた細部へのこだわり



 シュート7本という攻撃面はやや物足りなさを感じさせたが、鈴木のクイックリスタートからの先制点に象徴される通り、一瞬の隙を見逃さない鋭い一刺しでゴールを奪えているのは特筆すべき点。だからこそ、今のセレッソはJ1暫定4位、ルヴァン杯4強という成果を残せているのだろう。

「つねづね選手たちには言っていますが、『勝敗は細部で決まる』と。それを選手たちが実行してくれた」と小菊監督もしてやったりの表情を浮かべていた。

 とはいえ、これで満足しているわけにはいかない。浦和とは1週間後のルヴァン杯準決勝で再び対峙するからだ。

「同じ相手と3試合連続で戦うっていのは難しいものがある。5~6月に湘南(ベルマーレ)と戦ったときもそうだった。けど、1つ勝ったらガンガン行ける可能性もあるんで、まずは次のジュビロ磐田戦に集中して、いい流れを作っていきたいですね」

 清武が語気を強めるように、浦和を撃破してファイナルに進み、昨季逃したルヴァン杯のタイトルを奪ってこそ、今回の1勝の価値が出てくると言っても過言ではない。セレッソの底力が問われるのはまさにここから。小菊監督にはさらなる強固な集団を作るべく、チームマネジメントに磨きをかけてほしいものである。

(取材・文:元川悦子)

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