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Jリーグ 1年前

京都サンガは「アカデミー出身の選手がチームを勝たせる」。個性を育てる曺貴裁監督とアカデミーの連携【育成主義4】

シリーズ:育成主義 text by 藤江直人 photo by Getty Images

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かつて久保裕也や奥川雅也は、京都サンガF.C.のアカデミーで技を磨き、後に活躍の場を海外に移した。曺貴裁監督は「アカデミー出身だから、という理由で使っているわけではない」と言いつつも、川﨑颯太、麻田将吾らアカデミー出身者の活躍は昨季も目立った。京都にとってアカデミーはどのような存在なのか。全4回の短期連載の第4回では、育成組織の存在意義に触れる。(取材・文:藤江直人)


育成の京都サンガF.C.


【写真:Getty Images】

 京都府城陽市内にある京都サンガF.C.の練習拠点、サンガタウン城陽は天然芝グラウンドを2面、人工芝グラウンドを1面擁している。前者はトップチームが使用し、後者はアカデミー組織専用として2006年に完成した。

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 原則として午前中に行われるトップチームの練習を終えた曺監督が、そのまま家路に着くケースは少ない。夕方以降に行われるアカデミーの練習や、あるいは週末に行われる試合を「時間があったら、見にいくようにはしていますね」と笑顔で語る。

「なので、アカデミーのだいたいの選手が、どのような感じでいるのかはわかっているつもりです。全員の顔と名前とを一致させるのはちょっと無理ですけど、トップチームに昇格してきそうな選手であるとか、下級生でいいなと思う選手はアカデミーのコーチたちと情報を共有しながら、いろいろと話をしています。そういった連携は、非常によくできていると思っています」

 たとえば今シーズンにトップチームへ昇格した2人、DF植田悠太とFW平賀大空とは、アカデミー時代から時間を見つけては、いろいろなことを話してきた。植田は2種登録選手として、昨シーズンのYBCルヴァンカップ・グループステージ2試合と天皇杯1試合でピッチにも立っている。

「特に悠太とは、どうでもいいことも含めてよく話してきました。個性のあるいい選手だし、僕自身、期待しているので、個性を消さずに大きく育てる上で必要なことをやっていきたいですね」

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