フットボールチャンネル

Jリーグ 11か月前

最強の11人!? Jリーグ“採点”ベストイレブン。前半戦MVP級の活躍を見せたイレブンとは

シリーズ:Jリーグ採点ベストイレブン text by 編集部 photo by Getty Images

MF:伊藤敦樹(いとう・あつき)

ガンバ大阪戦に出場した伊藤敦樹
【写真:Getty Images】


所属クラブ:浦和レッズ
生年月日:1998年8月11日
2023リーグ戦成績:15試合2得点1アシスト
2023平均採点:7.31(全体8位)

 浦和レッズの育成組織出身の伊藤敦樹は、流通経済大学を経て浦和に戻ってきた。大学時代はセンターバックやサイドバックでもプレーしたが、浦和ではボランチとして活躍。今季は岩尾憲とともに開幕からボランチとしてフル稼働し、AFCチャンピオンズリーグ制覇にも貢献している。

 185cmという恵まれた体格を持ち、自陣から敵陣まで上下動を繰り返すボックス・トゥ・ボックス型のMFだ。特に印象的な活躍を見せたのが5月31日のサンフレッチェ広島戦で、スルーパスで酒井宏樹の同点弾をアシストし、後半アディショナルタイムにはクロスをブライアン・リンセンが頭で折り返したところを左足で合わせて劇的な逆転ゴールを決めた。この試合で伊藤は今季最高点となる8.2を与えられている。

 平均採点はリーグ8位の7.31点で、ボランチの選手としてはトップになる。パワフルでダイナミックなプレーが持ち味だが、今季はプレー1つひとつの精度が高く、フル出場する試合の割合も高くなっている。採点通りの素晴らしい活躍を見せているといえるだろう。

MF:伊藤涼太郎(いとう・りょうたろう)

FC東京戦に出場した伊藤涼太郎
【写真:Getty Images】

所属クラブ:アルビレックス新潟
生年月日:1998年2月6日
2023リーグ戦成績:16試合7得点4アシスト
2023平均採点:7.55(全体2位)

 昨季、完全移籍で加入したアルビレックス新潟でリーグ戦全42試合に出場し、チームをJ1昇格に導いた伊藤涼太郎は、J1でも特筆すべきパフォーマンスを見せている。16試合で7得点4アシストという素晴らしい数字を残し、5日にはベルギーのシント=トロイデンへの完全移籍が発表されている。

 ひとたびボールを持てば、魔法のかかったようなパスや強烈なシュートで相手を恐怖へと陥れる。決定機創出回数はリーグ3位タイの8回で、キーパス数は2位を19回も上回るダントツの52回。相手のプレッシャーをものともせず、華麗なターンや芸術的なキックでチャンスを作っている。

 平均採点は大迫勇也に次ぐリーグ2位の7.55点で、8点以上の試合は5試合を数える。最高値は4月23日のアビスパ福岡戦の9.2点で、後半だけで直接FKを含むハットトリックを達成して劇的な逆転勝利へとチームを導いている。今季だけでFKから2得点を挙げており、ペナルティーエリア外からの得点は5つを数える。シュート精度の高さもまた、伊藤の凄さを語るうえで欠かせない。その存在が世界へ知れ渡るのも時間の問題かもしれない。

MF:満田誠(みつた・まこと)

FC東京戦に出場した満田誠
【写真:Getty Images】

所属クラブ:サンフレッチェ広島
生年月日:1999年7月20日
2023リーグ戦成績:11試合1得点2アシスト
2023平均採点:7.35(全体5位)

 サンフレッチェ広島ユース出身の満田誠は、流通経済大学を経由して広島に加入した。ルーキーイヤーだった昨季はミヒャエル・スキッベ監督の初陣でデビューを果たし、7月にはEAFF E-1サッカー選手権で日本代表としてもプレー。1年目から9得点8アシストという素晴らしい成績を残した。

 2年目の今季も右ウイングバックとシャドーの一角で併用されながら、持ち前の運動量と躍動感あふれるプレーを見せていた。得点やアシストといった数字では昨季に劣るが、キーパス数はリーグ2位の33回を記録しており、精度の高いキックと切れ味鋭いドリブルからチャンスを作っている。

 今季の平均採点はリーグ5位の7.35点で、波が少なく、コンスタントに活躍していた。しかし、5月23日のアビスパ福岡戦で後方の相手選手からスライディングタックルを受けて負傷してしまった。後日、右ひざ前十字靭帯損傷という診断を受け、復帰時期は未定となっている。ここまで素晴らしい活躍を見せていただけに残念だが、万全の状態でピッチに戻ってくる日が待たれる。

1 2 3 4 5 6

KANZENからのお知らせ

scroll top