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Jリーグ 10か月前

横浜F・マリノスがはまった「アリ地獄のような罠」。町田ゼルビアが講じた周到な策とは【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

横浜F・マリノスの采配も想定内だった



 もっとも、それらは杞憂に終わった。マリノス戦のWBGT(暑さ指数)はキックオフ前で23.4度、ハーフタイム時でも24.3度と、幸いにも熱中症警戒レベルでともに「注意」にとどまった。

「気温がもうちょっと上がったらミドルサードにしていこう、というところもあって、その練習もかなり積んできていたんですけどね。また、マリノスさんがミドルサードへボールを配球してきた場合も、ちょっと考えなきゃだめかなと思っていたんですけど、ずっと同じような形でした」

「なので、われわれとしてはプラン通りに終始、はめる形ができたのかな、と。後半はそこを使われるシーンもちょっとありましたけど、ゲームキャプテンの深津がプレスに行けるところ、行けないところをコントロールしながら、彼を中心に最後までまとまって戦ってくれた成果だと思っています」

 ミッドウィークに行われた一戦へ臨むにあたって、町田だけでなくマリノスも直近のリーグ戦から先発11人を全員入れ替えてきた。特にマリノスはリーグ戦で合計26ゴールをあげているアンデルソン・ロペス、エウベル、ヤン・マテウスの強力FWトリオをリザーブからも外した。

 ホームの日産スタジアムに川崎フロンターレを迎え、中2日の過密スケジュールで行われる15日のリーグ戦をにらんだターンオーバー。しかし、後半から途中出場し、ともにカウンターからダメ押しの2ゴールをあげたU-22日本代表FW平河悠はすべてが想定内だったと明かした。

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