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優勝候補はどこだ! 欧州CL戦力値ランキング1~10位。最新メンバーを分析。期待できるのは?

シリーズ:欧州CL戦力値ランキング text by 編集部 photo by Getty Images

8位:ミラン(イタリア)


【写真:Getty Images】


監督:ステファノ・ピオーリ(5年目)
22/23欧州CL成績:ベスト4
戦力値:81(攻撃力22、守備力19、選手層20、勝負強さ20)

 昨季、ミランはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の準決勝で宿敵インテルを前に散った。2戦合計スコアは0-3。CLレベルではまだまだ力不足という現実を突きつけられたが、その経験があったからこそ、今夏の積極補強があったとも言える。

 今夏のサンドロ・トナーリ退団は多くのミラニスタにショックを与えたが、それによって補強資金は拡大し、クリスティアン・プリシッチ、ルベン・ロフタス=チーク、タイアニ・ラインデルス、ユヌス・ムサ、ノア・オカフォー、サムエル・チュクウェゼなど、実に10人の新加入選手を迎えることに成功した。昨季のミランはセリエAとCLを両立するには明らかに選手層が薄かったが、これによって一気に厚みが増したのは言うまでもない。

 左サイドのラファエル・レオンとテオ・エルナンデスの破壊力は健在。そこに頼りっぱなしだった昨季とは違い、今季はプリシッチの加入によって右サイドからも可能性のある崩しを見せられるようになった。また、ラインデルスは豊富な運動量や視野の広さを武器にあらゆる局面で気の利いた働きを見せており、ロフタス=チークはパワーと推進力で前線に厚みをもたらしている。攻撃全般のクオリティーは、早くも昨季以上にアップデートされていると言っていいだろう。

 対して守備は層、能力ともにやや不安。ミランはサイドバックが高い位置、それも割と自由にポジショニングをとるが、リスクマネジメントができていないため後ろが手薄になることがしばしば。それに加え主力センターバックのフィカヨ・トモリと主将ダビデ・カラブリアの守備対応には難があり、サブに彼ら以上の働きを期待できる選手は今のところいない。パリ・サンジェルマン、ドルトムント、ニューカッスルとの“死のグループ”に入ってしまったが、どこまで耐え切れるだろうか。

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