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Jリーグ 3か月前

「遠回りに見えて近道」浦和レッズは何が変わったのか?沖縄キャンプで感じるJリーグ優勝への期待感【現地取材コラム】

シリーズ:コラム text by 河治良幸 photo by Getty Images

最強CBコンビに挑む佐藤瑶大が目指すのは…



 キャンプ中にクラブが行っているSNS向けの「60秒チャレンジ」でコミカルなキャラクターも見せた佐藤は「隠すつもりはなかったなかったんですけど」と照れ笑いを浮かべた。早くも浦和の新たな愛されキャラになっていきそうだが、もちろんオンザピッチに関しては真剣だ。“ヘグモ式”の4-3-3は左右のインサイドハーフがあまり後ろに落ちてこないため、ビルドアップでセンターバックに相手のプレッシャーがかかりやすい。

 そうしたスタイルは組み立てを得意とする佐藤にとってウェルカムだが、その佐藤にとっても参考になるのはショルツの持ち出しだ。「二人(ショルツとホイブラーテン)はやれることが多いなあと思います。ドリブルもできますし、守備もできますし、特にショルツ選手は攻撃が好きだと思う」と佐藤。しかし、そのショルツに対しても「リスペクトしすぎず、行くところは行って、盗むところは盗んで」と語り、ポジションを奪い取る意欲をのぞかせる。佐藤が目標にしているのは日本代表だ。

「あの二人に勝ったら近づく。圧倒的に近づくんじゃないかなと。遠回りに見えて近道だと思う」

 現時点で各ポジションの2、3番手と見られる選手たちも、そうした石原や佐藤のような気持ちを隠さないのが現在の浦和だ。キャンプの前半で右ウイングのファーストセットに入っていた前田直輝は「ウイングの良し悪しで、試合が左右すると言っても過言ではないと自分の中でも責任感を持ちながらやっている」と目を輝かせるが、当然、ここからはASローマから来たノルウェー代表のオラ・ソルバッケンが強力なライバルになってくることは大前提で理解している。

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