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Jリーグ 3か月前

「遠回りに見えて近道」浦和レッズは何が変わったのか?沖縄キャンプで感じるJリーグ優勝への期待感【現地取材コラム】

シリーズ:コラム text by 河治良幸 photo by Getty Images

新助っ人がチーム内競争の刺激に



 左利きのソルバッケンは左右のウイングをこなす選手として知られるため、ベルギーから戻って好調な動きを見せる松尾佑介も、両睨みでの競争相手になってくる。そして”ヘグモ式”のヘソとなるアンカーのポジションには指揮官の”愛弟子”でもある大型MFサミュエル・グスタフソンが加わった。これまでリカルド・ロドリゲス、マチェイ・スコルジャと二人の監督のもと、浦和の中盤を支えてきた岩尾憲にも、ポジションや出場機会は約束されていない。

 基本的には1週間に1試合しか来ないだけに、へグモ監督の中で実戦的な序列が固まれば、サブの選手にはなかなか出番の無い日々が来る可能性もある。しかし、前向きに捉えれば準備に長く時間が取れる分、シーズン中に練習試合を組むことも可能になるし、むしろ健全な競争環境が形成される期待もある。

 さらにFC東京から、サイドアタッカーとして獲得したと見られた渡邊凌磨が、キャンプを通して左サイドバックでテストされるなど、浦和は非常に興味深い話題に満ち溢れている。ここから開幕まで3週間ほどで、どういったチームが出来上がってくるのか。来年には新フォーマットになるFIFAクラブワールドカップも待つが、まずは今年、2006年以来のリーグ優勝に“全振り”していく浦和の中で繰り広げられる、ハイレベルなチーム内競争を楽しく見守りたい。

(取材・文:河治良幸)

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