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Jリーグ 2か月前

「システマチックすぎる」浦和レッズ内部から聞こえるギクシャク感の要因。ヘグモ新体制に足りないものとは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

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明治安田J1リーグ第2節、浦和レッズ対東京ヴェルディが2日に行われ、1-1の引き分けに終わった。ここまで2試合を戦った浦和が奪ったゴールは、この試合におけるPKによる1点のみ。豊富なタレントが揃う攻撃陣を、ペア・マティアス・ヘグモ監督はなぜ活かせていないのだろうか。(取材・文:元川悦子)


上々のプレシーズンから一転…。浦和レッズの厳しい船出

浦和レッズMF関根貴大
【写真:Getty Images】

 清水エスパルスで3年連続2ケタゴールのチアゴ・サンタナやノルウェー代表のオラ・ソルバッケン、スウェーデン代表のサムエル・グスタフソンら外国人選手に加え、個の打開力に秀でた前田直輝、マルチロールの渡邊凌磨、ベルギーから戻ってきた松尾佑介など有能な新戦力を大量補強した浦和レッズは、2024シーズンのJ1優勝候補筆頭と目されていた。今季から就任したペア・マティアス・ヘグモ新監督の戦術浸透もスムーズで、プレシーズンの練習試合も全勝と、前評判が非常に高かった。

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 しかしながら、ふたを開けてみると、2月23日の開幕節ではサンフレッチェ広島に0-2の完敗。まだ初陣とはいえ、チーム全体に危機感が高まった。ただ、3月3日の第2節の相手・東京ヴェルディ戦はJ1昇格組。総合力では浦和の方が優位なはず。それを実証するためにも、内容ある勝利を手に入れることが必要だった。

 指揮官が送り出したスタメンは広島戦と全く同じ。だが、松尾祐介と関根貴大の左右のウイングのポジションを入れ替えた。前回ノッキングを起こした松尾がより能力を発揮しやすいように、本職の左に配置したのだろう。

 これで浦和のサイド攻撃が活性化されると期待されたが、東京Vの城福浩監督は松尾と関根を簡単に前を向かせないように対応させた。さらにチアゴ・サンタナのところも谷口栄斗と林尚輝の両CBが厳しく寄せて、ボールを入れさせないような守備組織を構築したのだ。

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