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Jリーグ 2か月前

「システマチックすぎる」浦和レッズ内部から聞こえるギクシャク感の要因。ヘグモ新体制に足りないものとは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「重要なプレーが少し欠けていた」ヘグモ監督が指摘したのは…



 浦和としては、アレクサンダー・ショルツとマリウス・ホイブラーテンの両CBとアンカーのサミュエル・グスタフソンの3人に対し、相手のマークが染野唯月と木村勇大の両FWの2枚ということで数的優位に立てたため、そこでは余裕あるパス回しはできたのだが、そこから前につけることがうまくできない。

 グスタフソンもポジションを変えて、前に飛び出したりしたが、強固なブロックをこじ開けるところまではいかなかった。

 結局、前半のチャンスらしいチャンスは、松尾がルーズボールを拾って左からフィニッシュに持ち込んだ21分のシーンくらい。逆に42分に相手のリスタートから木村に華麗な反転シュートを決められ、1点のビハインドを背負った状態で試合を折り返すことになってしまった。

「相手の裏のスペースを使いたかったけど、なかなかうまくいかなかった。相手の両サイドバックがウイングになかなか見ないくらいのガッチリマークがついていたんで。でもCBとSBの距離を空いていたし、スペースがあったので、もう少しボールを入れられていたらよかったし、誰かがランニングをするとか工夫が必要だった」と松尾は反省点を口にしていた。

 ヘグモ監督も「前半はインサイドハーフの裏抜けという重要なプレーが少し欠けていた。ウイングも背後に抜けて相手の脅威になるという場面が少なかったので、相手にとって守りやすいプレーになってしまった」と指摘した。新たなメンバーの多い前線の連係面が確立されていないことも、こうしたギクシャク感の要因と言える。

 とにかく「前半シュート数1本」というのは今の浦和が求めるところではない。攻撃面はいち早い改善が求められた。

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