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Jリーグ 2か月前

「システマチックすぎる」浦和レッズ内部から聞こえるギクシャク感の要因。ヘグモ新体制に足りないものとは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「内容が悪い…」「今は厳しい状態」



「開幕も負けて、今回も内容がいい引き分けだったらまだ選手たちも気持ちの切り替えが簡単にできるけど、内容が悪いのは正直言って心配。今はちょっと厳しい状態かなっていうのはありますけど、でもそんなにナイーブになることではない。いい選手は沢山いるので、1つ勝ちが取れればまた変わってくると思います」と37歳の大ベテランは前向きになることの重要性を強調していた。

 そのためにも、選手1人1人が敵陣に迫っていく意識をより高めていく必要がある。今はヘグモ監督の新たな戦術を理解し、実践することに頭が行っている部分が大なのだろうが、それに囚われてしまっていたら、得点力アップは見込めない。松尾もそう指摘していた。

「『ボールが入らない入らない』と言ってますけど、要求していくことや少し無理して強引に行くっていう姿勢が僕自身もイマイチ見せられていない気がします。怖さもそうだし、『アタックしていくんだ』っていう気概があんまりないと言うか。そのあたりがチームとしてうまくいってない要因かなと感じます。

 それに今はシステマチックすぎる。もう少し選手がピッチ内で判断することがあってもいい。今は簡単に言うと相手にとって対策しやすい状況になっている。戦術を浸透させる段階なんで難しいけど、いい意味で自分で崩していくことも大事だと思います」

 それはチーム全体の共通認識ではないか。選手個々が意識を高め、自らアクションを起こして敵を剥がし、アタッキングサードに入る回数を増やすことで、ゴールに近づいていくはず。10日の次戦・北海道コンサドーレ札幌戦に向け、浦和がどこまで前向きな変化を起こせるか。その動向を注視したい。

(取材・文:元川悦子)

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【了】

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