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Jリーグ 2か月前

22歳・染野唯月は「ひと皮むけつつある」。東京ヴェルディを勝たせるために。使われ続けている意味への自答【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

結果を出せたのは嬉しいけど…」

東京ヴェルディのFW染野唯月
【写真:Getty Images】



「ゴールで自分の価値というものを示さなきゃいけないし、数字を残せば自分のメンタル的な部分も保てるので、そこに関してはまずはよかったと思う。ただ、自分はヴェルディで誰よりも点を決めたい、という思いもあるし、そういったところは意識しながらこれからも試合に臨んでいきたい」

 2022シーズンの後半戦にヴェルディへ期限付き移籍した染野はそのオフに鹿島へ復帰し、昨夏に再び期限付き移籍した。昨夏に抱いた「ヴェルディをJ1へ上げるために来た」という目標を、自らの活躍で成就させたオフ。期限付き移籍を延長した染野は、22歳にして明確な誓いを立てている。

「責任を持ってプレーする、というところはより一層強まったし、やはりここでスタメンとして出られる、試合に出られるなかで、しっかりと自分が結果を残してチームを勝たせる選手になりたい」

 パリ五輪出場をかけたアジア最終予選を兼ねる、AFC・U-23アジアカップに臨むU-23代表メンバーが4日に発表される。3月シリーズに招集されていたセンターフォワードタイプの選手で、ただ一人、所属クラブでゴールを決めている藤尾翔太(FC町田ゼルビア)にこれで2ゴールで並んだ。

 もっとも、自身や藤尾に先駆けて森保ジャパンに招集されただけでなく、すでに6試合に出場して1ゴールも決めている細谷真大(柏レイソル)もいる。ゆえに染野に慢心は生じていない。

「結果を出せたのは嬉しいけど、自分としてはもっと点を、勝利に繋がる点を取っていきたい」

 4日のメンバー発表の前日には、敵地で湘南ベルマーレとの第6節が待つ。何もできないまま2点差をつけられた京都戦の前半を反省し、それでも最後の最後に勝ち点1をもぎ取った結果をポジティブなエネルギーに変えながら、染野は自身のゴールが勝ち点3をもたらす光景を貪欲に追い求めていく。

(取材・文:藤江直人)

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