酒井宏樹はネイマールにも負けなかった。マルセイユで築いた地位、日本代表最高ランクの実力者【西部の目】

 天性のスピードと恵まれた体躯でサイドを制圧する酒井宏樹。豊かな才能を持ち、努力も怠らない彼は、サイドバックとしての能力を引き上げてくれる優秀なパートナーと出会ってきた。ロシアワールドカップが目前に迫る中、状態は少しずつ上向いている。海外組屈指の実力者に成長した28歳は、満を持して世界の大舞台に立つ。(文:西部謙司)

2018年06月14日(Thu)10時20分配信

シリーズ:西部の目
text by 西部謙司 photo Getty Images
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日本代表最高位の実力

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酒井宏樹は日本代表で最もステータスの高い選手だ【写真:Getty Images】

 オーナーが代わる? 代わるだろ、代わるらしい、という時期に酒井宏樹はマルセイユへやって来た。オーナーはまだ代わっていない。しかし体制が変わるのは確実な状況での開幕だったから、補強にお金はかけられない。監督が代わって起用されなくなったとしても最小限の被害ですむようにしたい。そんな状況でハノーファーから獲得した酒井への期待感はさして高くはなかった。

 だが、米国人オーナーが来て、リュディ・ガルシアに監督が代わってからも酒井はレギュラーとして出場し続けた。新体制でスタートしたマルセイユは大物ディミトリ・パイェを獲得し、モルガン・サンソン、ルイス・グスタボといった実力派も加わる。スケールアップしていくチームの中で、酒井は依然として右SBとしての地位を確保していた。

 2年目は負傷者続出のせいで、左SBとしてもプレーした。右利きの酒井の左SB起用はさすがに本人も不自由そうだったが、ガルシア監督もそれは承知で使っていたのだろうから、逆にいえば酒井への信頼がそれだけ厚かったということだ。シーズン終盤に負傷してしまいEL決勝には出場できなかったものの、ロシアワールドカップには何とか間に合いそうである。

 日本代表には多くの海外組がいるが、酒井はその中でも現在最高ランクの選手である。ポジションがら華やかさはないかもしれないが、リーグ・アンの強豪でポジションを確保していること、ELファイナルへ進む過程での貢献、ネイマールやムバッペらと渡り合って負けていなかった実力からいって、長谷部誠と並ぶ最もステータスの高い選手といえる。

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