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Jリーグ 5年前

2004年Jリーグ。GK衝撃オウンゴール、15歳の怪物J1デビュー。日本代表はアジア連覇【Jリーグ平成全史(12)】

シリーズ:Jリーグ平成全史 text by 編集部 photo by Getty Images

主な出来事

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南雄太【写真:Getty Images】

 南雄太1997年に飛び級でワールドユースに出場し、99年も正GKとしてワールドユース準優勝に貢献した。黄金世代の守護神はプロ入り後すぐに柏レイソルでポジションを掴むなど着々と成長していた。

 そんな中で迎えた2004年。南は思わぬ形で脚光を浴びることとなった。1stステージ第11節・サンフレッチェ広島戦だった。ボールをキャッチした南は味方へのスローインをうかがう。しかし、投げる際に誤って自分たちのゴールへ投げてしまった。予想もしない形でのオウンゴールに、誰もが呆然とするしかなかった。得点を喜ぶ広島の選手たちもよくわからない気持ちだったのではないか。

 不名誉な形で人々の記憶に残ってしまった南だが、GKとしての実力に疑いの余地はない。2009年まで柏でプレーし、ロアッソ熊本を経て2019年現在は横浜FCで奮闘している。ワールドユース準優勝から20年ということで黄金世代に注目が集まっているが、南もまだまだ第一線で戦っているのだ。

 平成が終わろうとしている中、10代の日本人サッカー選手で最も注目されているのは久保建英だろう。もはや世界が熱視線を送る存在だが、かつて一人の怪物がJリーグを賑わせた。

 森本貴幸は2004年に東京ヴェルディでトップチームデビューを果たしている。当時15歳10ヶ月6日。J1において現在も破られていない最年少出場記録である。さらに15歳11ヶ月28日には初得点を記録し、こちらもJ1最年少記録だ。和製ロナウドと呼ばれた怪物はセリエAでもプレーし、南アフリカワールドカップのメンバーにも選出。現在はアビスパ福岡で奮闘している。

 J2では川崎フロンターレが爆走と言っていいほどの勢いで首位を突き進んだ。最終的に勝ち点105と2位に大差をつけてJ2優勝&J1昇格を果たした。このシーズンはプロ2年目の中村憲剛がボランチにコンバートされた年。エースストライカーのジュニーニョとのホットラインが相手の脅威となった。

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