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Jリーグ 2年前

なぜ移籍? 浦和レッズ加入の犬飼智也が抱く野心。「犬飼病」と揶揄された若者は、どのように頼れるCBになったのか【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「こだわってやっていきたい」



「僕のプレースタイルとリカルド監督のサッカーは合うのかなと素直に思いますし、より自分の特徴を出しやすくなる。そういうコンセプトを早く理解できるように自分自身、トライしていきたい。15日の最初の練習からがアピールになると思うので、既存の選手や新加入の選手と切磋琢磨して、日々のトレーニングを大事にしていきたいです」

 日常の重要性というのは、清水や松本山雅、鹿島で実感してきたこと。1日1日を確実に積み重ねていくことでしか、サッカー選手は飛躍を遂げられないし、タイトルもつかめない。特に鹿島時代には小笠原の姿勢を見て、そのことを強く感じたに違いない。

 彼が引退してから3年間は栄冠を手にすることはできなかったが、その悔しさを浦和でなら晴らせる可能性は十分ある。今季はJ1やYBCルヴァンカップなどの国内タイトルに加え、ACLにもチャレンジできるのだから、すべてを取りにいく覚悟を持って挑むつもりだ。

「タイトルというのは日々のトレーニングでやったことが1年間の積み重ねとして結果に出る。日常にこだわってやっていきたいと思います。まずはプレーを認めてもらえるように頑張ります」

 そう気合を入れる犬飼は果たして岩波、ショルツの間に割って入れるのか。京都サンガとのJ1開幕戦でスタメンの座をつかめるのか。熱いバトルから目が離せない。

(取材・文:元川悦子)

【了】

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