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Jリーグ 2年前

横浜F・マリノスは「タイトルに一歩近づいた」。スタイルと融合する背番号30の持ち味、サッカー日本代表に呼ばない手はない【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「難しい中でも点が取れるのがマリノスのサッカー」

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【写真:Getty Images】



「ペナ(ルティエリア)内に入っていくのは自分の特徴でもあるので、触るだけでした。難しい中でも点が取れるのがマリノスのサッカーだと思いますし、カウンターもあるし押し込めるっていう両方があるのがこのチーム。自分がうまく取れてよかったです」

 西村の今季得点数はこれで8点目。ベルギーに移籍した上田綺世を除けば、実質的には日本人トップという状況だ。本人は「そこは気にしていない」と淡々としていたが、「(2021年のチーム総得点)82という数字は成し遂げられる数字」という開幕前に発言していたターゲットに向けて、自身がチーム全体をけん引していると言っていい。

 結局、この日は宮市も加点し、3-0で完勝。マリノスは20試合終了時点の総得点を44まで伸ばした。残り14試合で38ゴールというハードルは高いが、西村が昨季23ゴールで得点王に輝いた前田大然のような猛スパートを見せれば、不可能というわけではない。最近のパフォーマンスを見ていると、鋭い得点感覚がより研ぎ澄まされている印象が強いだけに、期待は高まる一方だ。

 来週13日にEAFF E-1サッカー選手権の日本代表メンバー発表を控える森保一監督も彼への関心を高めているはず。6日のオンライン取材でも「初招集の選手はいるかもしれない」とコメント。その筆頭が西村だろう。

 ただ、問題は彼をどこで使うかだ。

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