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Jリーグ 2年前

ヴィッセル神戸が描いていた横浜F・マリノス撃破の青写真。背番号2の「誰にも負けない」特徴とは?【この男、Jリーグにあり/後編】

シリーズ:この男、Jリーグにあり text by 藤江直人 photo by Getty Images

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AFCチャンピオンズリーグ(ACL)ラウンド16、ヴィッセル神戸対横浜F・マリノスが18日に行われ、3-2で勝利した神戸が準々決勝に駒を進めた。Jリーグで下位に沈む神戸は、首位を走るマリノスをいかにして倒したのか。右サイドを制圧した飯野七聖は試合後に狙いを明かしている。(取材・文:藤江直人)


「前に張り続けるより…」形になりつつある右ウイング像


【写真:Getty Images】

 身長173cm体重65kgの体に搭載された武器のスピードを、飯野七聖は「並んでからのスタートなら誰にも負けない」と表現する。さらにサイドバックでもウイングバックでも、右サイドならばどこでもプレーできるスペシャリストだと自負する。

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 それでも、今夏に迎え入れられた神戸でのタスクは、いい意味で飯野を驚かせた。移籍ウインドーが開き、新天地での出場が可能となった7月16日の鹿島アントラーズ戦。先発を託されたのは[4-3-3]システムの右ウイングだった。

「僕にとって新しい試みというか、あまりやったことのないポジションなので……」

 試行錯誤を繰り返したなかで、飯野は「どのポジションで使われても、自分の強みというものは変わらない」と言い聞かせながら、ウイングでの最適解を探してきた。

「ウイングだからといって前に張り続けるよりは、ちょっと低い位置から何度も飛び出していく方が自分としてはよさを出しやすい、というのが最近になってわかってきた。それをどのようにしてチームに還元していくのか、というのをチームメイトや監督とも話してきたなかで、それがちょっとずつ形になってきていると思います」

 群を抜く縦へのスピードに、右タッチライン際で何度も上下動を繰り返せるスタミナを融合させた独自のウイング像。飯野が、そして神戸が手応えを深めつつあった新たな戦い方は、特にACLで対峙したマリノスにはまった。飯野が続ける。

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