FW：大久保嘉人

【写真：Getty Images】

生年月日：1982年6月9日
移籍：ヴォルフスブルク（ドイツ）→ヴィッセル神戸
初年度リーグ戦成績：19試合8得点

　大久保嘉人の21年にも及ぶプロキャリアには様々な紆余曲折があった。セレッソ大阪で得点を量産し、アテネ五輪出場を経てスペインへ渡った。最初のシーズンこそマジョルカを残留に導く活躍をしたが、2年目は低迷し、2006年夏にセレッソに復帰。6得点を挙げたが、チームは降格の憂き目に遭い、シーズン終了後にはヴィッセル神戸に移籍した。

　2009年1月には2度目の海外移籍のチャンスを掴んだが、ヴォルフスブルクでは出場機会を得られず、日本代表での立ち位置も危うくなりつつあった。チームはブンデスリーガを制したが、大久保はわずか半年で帰国を決めている。南アフリカワールドカップを1年前に控えた2009年夏、神戸に復帰した大久保は半年でチームトップの8得点を挙げた。

　これが功を奏し、大久保は南アフリカワールドカップ出場の切符を勝ち取り、日本代表のベスト16進出に大きく貢献した。その後の数年間は思うような活躍ができなかったが、2013年に加入した川崎フロンターレで3年連続得点王という偉業を成し遂げる。たった半年で帰国という決断は早すぎるものだったが、結果的にこの決断が大久保のキャリアに大きな影響を与えることになった。