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Jリーグ 1年前

繰り返す失点。川崎フロンターレは変わらなければいけない。「選手同士でも話している」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

川崎フロンターレは変わらなければいけない



 確かにそこからの川崎はギアが上がり、シュート数も確実に増えてきた。74分のジョアン・シミッチと佐々木旭の投入後は3-5-2に布陣変更。前線に宮代と山田新を置いて、ターゲットを増やしてゴールへの迫力を強めたいという狙いがあったようだ。

 山根視来が高い位置を取って名古屋の脅威になるなど、川崎は前半とは全く違った展開に持ち込むことができた。主要戦力を数枚欠いても彼らにはそれだけ底力がある。だからこそ、先制点を与えるという負の連鎖に歯止めをかけることが浮上するための重要なカギと言っていい。

「失点が先に続いていて、ミスをしないようにと消極的になってしまう選手も多い。チームとしても個人としてもっと点を取ることに貪欲になるというか、ミスを恐れずやっていく必要があると思います。もっと自信を持って戦うことが大事だと選手同士でも話をしています」と橘田は語っていた。失点を繰り返すことによってメンタル的に沈んでしまうのが今季の川崎なのだ。

 若い選手が多くなった今、彼らは変わらなければいけない。これまで中村憲剛や谷口が示してきたリーダーシップの重要性を1人1人が自覚し、示していく必要がある。勝ち続けていた過去5~6年の間に加入した面々にとっては初めて直面する壁かもしれないが、このハードルを超えなければ明るい未来は開けてこない。

 橘田を中心にもっともっと話し合いを繰り返し、タフで闘争心を前面に出せる集団になること。それを今の川崎に強く求めたいものである。

(取材・文:元川悦子)

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