“秘密兵器”齋藤学の起用は? 過去2戦は出場機会得られず
個人的に気になっているのは齋藤学の扱いだ。控えGKの2人やけが人を除くと、過去2試合で唯一出場機会が与えられていない。「秘密兵器」として本番まで隠しておくというのも1つの手ではあるが、その効果は限定的だと思う。
日本を含めた先進国の情報は比較的簡単に手に入れやすいことと、齋藤はわかりやすい特徴を武器にしていることがその理由だ。
経済的な理由やコネクションの問題でしっかりとした映像を集められない国々であっても、インターネットを使えばある程度の情報は得られる。たとえば、アフリカのローカルチームでプレーしている無名の選手であれば映像を集めるのも大変だろうが、日本の情報を集めるのはそこまで難しくないはずだ。
そして齋藤の特徴は、たとえば遠藤保仁のように90分を見ていかないとその本質が掴みにくいタイプと異なり、「ダイジェスト」でおおよそのことは掴める。インターネットで「MANABU SAITO」と動画検索でもすれば、切れ味鋭いドリブルで局面を打開しているシーンがたくさん出てくる。
完全な情報は得られないかもしれないが、それなりの画質であれば、局面で特徴を出すタイプの齋藤のプレーはダイジェスト編集されたものである程度掴めるだろう。
どういうタイミングで仕掛けているのか、どちらの足でどういう風にボールを触るのか、シュートレンジはどれくらいかなど、それなりの情報は得られる。
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