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元イタリア代表監督が語る日本の敗因。「守備があまりに脆弱。前と後ろでまるで別なチーム」

text by クリスティアーノ・ルイウ photo by Getty Images

「より積極的に攻めようとした日本とコートジボワールは、だが最後には敗れている」

――要するに、コートジボワールと日本が敗れたのも、その本質的とされる部分を欠いていたのが最たる理由であると?

「あるいは一定の根拠になり得るであろうという私見であって、もちろんそれが絶対だとは言わない。当然、それがすべてでもない。

 ただ、コートジボワールと日本に共通する何かがあったとすれば、それは彼らが“より攻撃に比重を置いていた”という部分。もちろん、それはギリシャとの比較という意味ではあるのだが。より積極的に攻めようとした日本とコートジボワールは、だが最後には敗れている。その積極性はもしかすると過度だったということなのか。

 一方で、“そうではない”、むしろ“より消極的”であったとさえも言えるギリシャは、ベスト16に駒を進めるという言わば快挙を成し遂げては、それだけでなく、その決勝T1回戦でもまたもうひとつの快挙を成す寸前にまで行ってみせた。

 コスタリカに敗れたとはいえ、それはあくまでもPK戦によるもの。5割の確率で勝つチャンスがあったということになる。だが彼らは敗れた。グループリーグでの戦い方とは異なり、“より積極的に”攻めたギリシャが敗れ、わずか1本のシュートを放ちそれを決めたコスタリカが最後には勝利を収めている。

 矛盾と言えばそうなのだろうが、しかしこれもまたサッカーだ。いや、これこそがサッカーであると、そう言うべきなのだろう。勝利するためには実に様々な方法がある」

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