フットボールチャンネル

Jリーグ 5年前

1999年Jリーグ。黄金世代が世界で躍動。J2がスタート、あの大人気クラブがまさかの降格【Jリーグ平成全史(7)】

シリーズ:Jリーグ平成全史 text by 編集部 photo by Getty Images

チャンピオンシップ

j%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%b0%e6%ad%b4%e4%bb%a3%e9%a0%86%e4%bd%8d%e8%a1%a8_190426_0020
1999年Jリーグ結果

 リーグ王座奪還を狙う磐田は前年限りで闘将ドゥンガが退団したものの、日本人選手が順調に成熟。アジアクラブ選手権優勝などさらに自信を深めたチームは1stステージ優勝を果たした。

 この時代、Jリーグは磐田と鹿島アントラーズが2強だった。そうした状況にどこよりも悔しい思いを抱いていたのは、清水エスパルスだろう。磐田と同じ静岡県で、サッカーどころ清水のチーム。さらに言えば「オリジナル10」でもある。遅れてJリーグに参入してきたライバルに大きく水をあけられた清水だったが、この年は飛躍を遂げ、2ndステージをモノにした。

 初の同県対決となったチャンピオンシップ。静岡ダービーはプライドが激しくぶつかり合った。第1戦は30分に中山雅史のゴールでホームの磐田が先制する。しかしその4分後、清水は澤登正朗がネットを揺らして同点に追いつく。延長戦に突入した激闘は98分、再び中山が決め磐田が勝利した。

 第2戦も磐田が先にスコアを動かした。服部年宏がミドルシュートを決め、優勝にまた一歩近づく。対する清水は失点の直後、アレックスが報復行為で退場となってしまう。10人での戦いを強いられた清水だったが、37分に澤登が芸術的なFKを決めて試合を振り出しに戻す。

 またも延長戦に突入すると99分、清水のファビーニョが決めて2戦合計3-3となりPK戦で王座を決めることに。先攻の磐田が4人全員成功する中、清水は2人。サッカー王国による頂上決戦は磐田が制し、年間王者に返り咲いた。

両チームスタメン

第1戦
ジュビロ磐田
GK:尾﨑勇史
DF:安藤正裕
DF:鈴木秀人
DF:前田浩二
DF:山西尊裕
MF:藤田俊哉
MF:三浦文丈
MF:服部年宏
MF:奥大介
FW:高原直泰
FW:中山雅史

清水エスパルス
GK:真田雅則
DF:斉藤俊秀
DF:大榎克己
DF:西澤淳二
MF:市川大祐
MF:伊東輝悦
MF:サントス
MF:澤登正朗
MF:アレックス
FW:久保山由清
FW:安永聡太郎

第2戦
清水エスパルス
GK:真田雅則
DF:市川大祐
DF:斉藤俊秀
DF:西澤淳二
DF:戸田和幸
MF:伊東輝悦
MF:サントス
MF:澤登正朗
MF:アレックス
FW:久保山由清
FW:安永聡太郎

ジュビロ磐田
GK:尾﨑勇史
DF:安藤正裕
DF:鈴木秀人
DF:前田浩二
DF:山西尊裕
MF:藤田俊哉
MF:三浦文丈
MF:服部年宏
MF:奥大介
FW:福西崇史
FW:中山雅史

 J1は平塚と浦和が降格。浦和はオリジナル10では初めての降格クラブとなった。J2では川崎フロンターレが優勝、FC東京が2位に入りJ1昇格を決めた。

1 2 3 4 5

KANZENからのお知らせ

scroll top