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「もっと稼がないと」長友佑都が後輩から学んだ姿勢とは?FC東京が徹底したすべきこと【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

Jリーグの発展には「まだまだ時間が必要」



 1993年に10クラブでスタートしたJリーグは、いまではクラブ数が「60」に増え、カテゴリーも3つに分けられている。ピラミッドでJ3より下部に位置するジャパン・フットボール・リーグ(JFL)や地域リーグ、都道府県リーグでも将来のJリーグ参入を目指すクラブが活動している。

 30年で遂げた成長の要因を問われた長友は「Jリーグに携わってきた、すべての方々のおかげだと思います」と感謝した上で、ヨーロッパを経験した一人として、こんな言葉を付け加えている。

「ヨーロッパでは100年以上の歴史のなかで、サッカー文化が築かれてきました。その点で考えればまだまだ時間が必要ですし、やるべきこともたくさんあります。それでも、いままで歩んできた道を進んでいけば、50年後、100年後と素晴らしい景色をみんなで見られるんじゃないかな、と」

 日本中にブームを巻き起こしたJリーグ元年をリアルタイムで体験し、記憶に焼きつけているのは1986年生まれの長友たちよりも上の世代となるだろう。カズをはじめとする黎明期のスター選手たちから、バトンを受け継いでいる思いがあるのか。長友は自身の存在をこう位置づけている。

「これからも子どもたちに夢を届けられる存在でありたいですね」

 ヨーロッパで、そして日本代表の戦いで培った濃密すぎる経験を、長友は愛するFC東京へ、そしてJリーグへ還元している。その過程で一挙手一投足から放たれる、マグマのように熱く、それでいてまったく衰えを知らないエネルギーが後に続く世代を魅了し、未来を切り開いていく。

(取材・文:藤江直人)

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