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サッカー日本代表、カタールW杯パフォーマンス査定まとめ。世界にその名を知らしめたのは誰?

シリーズ:日本代表パフォーマンス査定 text by 編集部 photo by Getty Images,Shinya Tanaka

堂安律(背番号8)


【写真:Getty Images】


ドイツ代表戦:71分 IN
評価:A

 3バックに変更し、流れを引き寄せていた中で攻撃にアクセントを加える存在としてピッチに登場。するとその4分後、南野拓実の鋭いクロスをGKマヌエル・ノイアーが弾く。このこぼれ球を冷静に押し込み、貴重な同点弾をマークした。その後は決定機こそ作れなかったものの、球際で粘り強く戦うなど奮闘した。

コスタリカ代表戦:66分 OUT
評価:C

 ドイツ代表戦で殊勲の同点ゴールを決めたレフティーは満を持して先発入り。13分には相手DFとGKの間に鋭いクロスを放り込んだ。しかし、その後はコスタリカの粘り強いディフェンスを前に持ち味を発揮できず。ドリブルで相手を剥がすようなシーンは限定的で、66分間のプレーでシュートはわずか1本に留まってしまった。選手本人もまったく納得いっていないだろう。

スペイン代表戦:HT IN
評価:A

 ドイツ代表戦に続き“やってくれた”。後半開始早々に訪れたファーストチャンスで思い切り左足を振り抜きGKウナイ・シモンの壁をぶち破ると、その3分後には右足のグラウンダークロスで田中碧による逆転弾へのキッカケを作った。1点ビハインドという難しい状況で試合に入りながら、全2得点に関与。メンタル最強の24歳はA評価以外あり得ないだろう。

クロアチア代表戦:86分 OUT
評価:B

 序盤はヨシュコ・グバルディオルのフィジカルに苦戦した印象があったが、徐々に慣れたか、持ち味のキープ力を発揮できるように。43分には、鋭いクロスから前田大然による先制ゴールのキッカケを作った。また、攻守の切り替えも素晴らしく、何度か敵陣でのボール奪取を見せていた。欲を言えば、もう少し自身でシュートに持ち込めるようなシーンを作り出したかったところ。

三笘薫(背番号9)


【写真:Getty Images】

ドイツ代表戦:57分 IN
評価:A

 左のウィングバックとして途中出場。しばらくは守備への対応がほとんどで、なかなかドリブルといった持ち味を発揮できずにいたが、75分には仕掛けから南野拓実へ質の高いパスを送り、同点ゴールのキッカケを作った。自らシュートに持ち込むようなシーンは生み出せなかったものの、森保一監督の起用に応えた。

コスタリカ代表戦:62分 IN
評価:B

 出場からしばらくは相手にかなり警戒されていたこともあり、なかなか存在感を放つことができなかった。それでも終盤、攻めに出なければいけない中でボールを受ける機会も増えると、十八番のドリブルが炸裂。左サイドをえぐり、2度決定機を創出した。結果的にゴールに絡むことはできなかったが、同点弾への希望を大いに抱かせたのは間違いなくこの背番号9だった。

スペイン代表戦:HT IN
評価:A

「MITOMA」の名が世界に轟いたはずだ。後半頭から入ると、51分に田中碧の得点をアシスト。ゴールラインぎりぎりでよく折り返した。さらに圧巻だったのは70分。世界最高峰のSBダニエル・カルバハルをぶち抜き、浅野拓磨の決定機を演出した。また、守備では恐れのないアグレッシブな対応で相手の侵入を完璧に阻止。もはや言うことなしのA評価だ。

クロアチア代表戦:63分 IN
評価:B

 クロアチア代表にかなり警戒されたこと、また守備に回る時間が多かったこともあり、ピッチに立ってからしばらくは持ち味を出すことができなかった。それでも延長戦に単独でゴール前へ侵入し、強烈なシュートでGKドミニク・リヴァコヴィッチを脅かすなど、チャンスを作り出したのはさすがだった。PK失敗は痛恨だったが、それで評価を大きく落とすような内容ではない。

伊東純也(背番号14)


【写真:Getty Images】

ドイツ代表戦:フル出場
評価:B

 前半は高い位置を取るダヴィド・ラウムの対応に苦労。PK献上のシーンでは酒井宏樹が内側に絞る中、完全に大外を空けてしまうなど、うまく連係できず迷いがあった。それでも攻撃面では、前半から縦への意識を強く持ち、何度か可能性を感じさせた。欲を言えば、前田大然の幻のゴールとなったシーンのような精度の高いクロスを増やしたい。

コスタリカ代表戦:66分 IN
評価:B

 堂安律に代わり66分からピッチに立つと、スピードを生かした仕掛けで攻撃を活性化した。70分には浅野拓磨のフリックから相手DFの間を割り、フランシスコ・カルボのファウルを誘発。レッドカードと紙一重のシーンを作り出し、絶好の位置でのフリーキックをチームにもたらした。ゴールやアシストこそつかなかったものの、B評価が妥当だ。

スペイン代表戦:フル出場
評価:B

 右ウィングバックで先発出場。前半は押し込まれた位置でのプレーとなったが、後半は前に出られるように。48分には、浮き球のパスを受けたアレックス・バルデに勇気を持ってプレッシャーをかけにいき、見事にボールをカットして堂安律の同点ゴールを“お膳立て”。その3分後には田中碧の逆転ゴールにも絡んだ。左サイドに回った終盤も奮闘し、守備に穴をあけることがなかった。

クロアチア代表戦:フル出場
評価:B

 自慢のスピードを生かした縦への突破で左SBボルナ・バリシッチを困らせ、相手の高さを避けるような低弾道のクロスでゴールへの可能性を作り出すこともあった。イヴァン・ペリシッチへの対応が少し遅れてしまった55分の失点シーンこそ悔いが残るものの、全体的にはディフェンスも悪くはなかった。何より120分間に渡り上下動を繰り返した点をしっかり評価したい。

久保建英(背番号11)


【写真:Getty Images】

ドイツ代表戦:HT OUT
評価:C

 前半はチームとして最悪だったので、なかなか良い形でボールを持つことができず。保持できたとしても、アントニオ・リュディガーやカイ・ハフェルツなど、体格で大きく勝る相手を前に簡単に潰されてしまった。仕方ない部分はもちろん大きいのだが、C評価以外の理由を探すのは難しい。次戦以降に期待といったところだ。

コスタリカ代表戦:出場なし
評価:なし

スペイン代表戦:HT OUT
評価:B

 スペイン代表にボールを保持される時間帯が続く中、パスコースをしっかりケアするなど守備で頑張りを見せた。相手のプレッシャーが厳しい状況でうまくボールを収めるシーンもいくつかあり、カウンターにもよく顔を出していた。しかし、動き自体はそれほど悪くなかったが、前半のみで堂安律と交代を余儀なくされることに。もっと見たいところだったが…。

クロアチア代表戦:出場なし
評価:なし

相馬勇紀(背番号24)


【写真:Getty Images】

ドイツ代表戦:出場なし
評価:なし

コスタリカ代表戦:82分 OUT
評価:C

 左サイドで先発し、途中より右サイドにポジションを移した。緩急を巧みに使ったドリブル突破は、マッチアップした選手に少なからずダメージを与えていた。しかし、味方との連係は噛み合っておらず、消えてしまう時間帯も。また、クロスやシュートの精度が壊滅的に低いというのがあまりにも痛すぎた。63分、絶好の位置で得たフリーキックは落としきれず、ゴールの上に。

スペイン代表戦:出場なし
クロアチア代表戦:出場なし
評価:なし

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