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Jリーグ 1年前

町田ゼルビアは何が変わったのか? 前例のない改革の正体と日常に生まれた変化【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

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明治安田生命J2リーグは2節を消化し、FC町田ゼルビアは1勝1分という上々のスタートを切っている。青森山田で実績を挙げた黒田剛監督を迎えて戦う今季、チームはどう変わったのか。明確なコンセプトの下に新たな選手と既存の選手が融合し、町田の改革は進められている。(取材・文:藤江直人)


生まれ変わったFC町田ゼルビア


【写真:Getty Images】

 昨シーズンの最終節と今シーズンの開幕節。同じステージで戦うチームの先発メンバーがオフを経てここまで変わるケースは、30周年を迎えたJリーグでも稀有と言っていい。

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 今月19日に行われたベガルタ仙台との明治安田生命J2リーグの開幕節。ホームの町田GIONスタジアムのピッチに立ったFC町田ゼルビアの先発メンバーのうち、アルビレックス新潟との昨シーズン最終節で先発した選手は3人。右サイドバックの奥山政幸、左サイドバックの翁長聖、ボランチの高江麗央だけだった。

 しかも入れ替わった8人のうち、このオフに新たに加入した選手が7人を数えた。後半途中から出場した4人全員も、今シーズンから町田に新天地を求めた移籍組。もっと言えばベンチで指揮を執る監督、補佐するヘッドコーチとコーチ、ゴールキーパーコーチも全員が新任だった。

 昨シーズンの町田は14勝9分19敗の勝ち点51で、22チーム中で15位に甘んじた。迎えたこのオフ。2018年10月に経営権を取得していたIT大手、サイバーエージェントの藤田晋代表取締役社長がクラブの代表取締役社長兼CEOに就任する新体制へ移行した。

 同社の意向がより前面に押し出されたなかで、10人の選手が移籍もしくは現役引退し、19人もの選手が加わった。新戦力のほぼ全員が、高校サッカー界から異例の転身を遂げた黒田剛新監督が、52歳にして初めて臨むプロの舞台で掲げるチームコンセプトが色濃く反映されていた。

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