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日本代表 7年前

ハリルJ、最終予選で台頭した新戦力。ベテランの巻き返しも期待。W杯に向けた新たな競争

text by 元川悦子 photo by Getty Images

若返りが一気に進むか、ベテランが流れを引き戻すか

本田圭佑(左)、香川真司(中央)岡崎慎司(右)ら経験豊富な選手も再浮上の可能性は十分にある
本田圭佑(左)、香川真司(中央)岡崎慎司(右)ら経験豊富な選手も再浮上の可能性は十分にある【写真:Getty Images】

「ハリルホジッチ監督はアルジェリアでもそうでしたけど、戦術という部分でかなり長けた方だと思う。アルジェリアを見ても、予選3試合、決勝トーナメントもそうでしたけど、かなり違うメンバーを使うとか、変えていた部分がある。僕らもこれからメンバーの固定はないと思うし、本当にいい意味でも誰にでもチャンスがあると思いますけどね」とキャプテン・長谷部も語っていたが、本当に誰がロシア本大会に行くのか読めないのは確かだ。

 最終予選を見る限りだと、目下、川島、吉田、長谷部、大迫勇也(ケルン)は絶対的存在だが、彼らのところも違ったタレントが出てくれば入れ替わる可能性がある。そのくらい競争が激化してこそ、日本代表は本当に強くなる。本田や香川、岡崎もクラブでの活躍次第ではまだ再浮上の可能性はあるだろうし、ここで終わりとも言い切れない。それは長友も感じている点だ。

「これだけ若い選手が頑張ってベテランの僕らに刺激を与えて、僕らがまた悔しい思いをして頑張るってところで、成長という意味でチームとして最高なんじゃないですか。相手からしても最悪ですよね。真司も待ってる、圭佑も待ってる、若いイキのいい選手も待ってる、誰が出てくるんだって状況だから。スタメンもそうだしね。実際、オーストラリアも今日は読めなかったと思うし」と背番号5は言う。

 本大会への生き残りをかけたサバイバルは5日の最終戦・サウジアラビア戦(ジェッダ)から早くもスタートする。浅野・井手口のリオ世代、大迫・山口らのロンドン世代、本田・香川ら北京世代はそれぞれどうなるのか。若返りが一気に進むのか、それともベテランが流れを引き戻すのか。W杯へ向け新たな戦いだ。

(取材・文:元川悦子)

【了】

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