「自分が何をすべきか」を理解する江坂任
これで浦和は勝ち点を51に伸ばし、4位・ヴィッセル神戸、5位・サガン鳥栖と勝ち点で並んだ。その上の3位・名古屋グランパスとも2差。今季最大の目標であるACL出場圏内が射程距離に入ってきたと言っても過言ではないのだ。
「クラブがACLという目標を掲げている中で、自分もそこに貢献してアジアを取りたい。貢献すればどんどん上が見えてくる。チームに成長をもたらすことだけ考えたい」
6月25日の移籍会見でも力を込めていた江坂だが、その存在感は着実に大きくなっている。J1はラスト9戦で、彼らにはまだルヴァンカップも天皇杯も残されている。いずれにしてもアジアへの挑戦権をつかむために、江坂にはさらなる結果が求められてくる。
「今日の試合を含め、まだまだ複数得点を取れるチャンスがあった。そういうのを決めきれるチームにしていかないといけない。カウンターで一発取られて難しい試合になることもあると思うので、取れる時にしっかりと点を取っておくことが今の課題かなと思います」
彼自身も今、自分が何をすべきかを明確に整理している。となれば、この先もゴールを量産していくしかない。彼のJ1でのキャリアハイは柏時代の2018年と2020年の9点。今季は柏と浦和合計で4点だ。移籍を挟んだことで試合数自体が少ないものの、終盤戦で一気に固め取りすることもできるだろう。
浦和は上位陣の中で総得点(33)が名古屋と並んで最も少ない。それをどこまで引き上げられるかがACL出場権獲得のポイントになる。江坂に託される部分は少なくない。
(取材・文:元川悦子)
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